室内撮影で自然光のみを使って写真を撮るときの露出の調整についての記事です。ISOはあまり上げないで、露出(EV:exposure value)のみを調整して明るさを調整するやり方をお伝えします^^
EVの小難しい理論は説明せず、写真を明るくする方法と実践方法を実際の写真を使って直観的にわかるようにしています。
本記事は、自然光と一眼レフやミラーレスカメラでISOをあまり上げないで露出補正をうまく使って明るくきれいな写真をとりたい方向けの記事です。
自然光を利用した室内撮影は、天気の良い日で日光が窓から少しでも差し込んでいるときにできます。(太陽は自然の照明です。)
本日の室内での撮影条件:ISO400に設定、天気は晴れ、左から自然光あり
左側の窓から自然光あり、晴れ、部屋の照明は消している状態です。
ISOは400設定しました(理由は、ISO200は室内では暗すぎるためです。)ここではEVのみを変化させて明るさを調節していきますね。
EVの調節はどこでしたらいいかはまた後でお伝えしますので、まずはEVをプラスに補正していくとどのように変化するか見てみてください。
↓↓EV±0。暗いですね!
↓↓EVを一気に3段階上げて+1にします。まだ暗いですね!
↓↓EVをさらに3段階上げて+2にします。明るくなりました。これ以上上げると明るくなりすぎるので今日は+2がちょうどよさそうです。
光の角度(写真を撮影する角度)
撮影する方向を変えるだけでも写真の表情が変わってきますよ。
↓↓条件は同じで左側の窓から自然光が差し込んでいる状態です。ISO400、EV+2で撮影しています。これは左側の窓に対して撮影者が90度の角度で撮影しています。髪飾りにも光があたっていい感じに撮れています。
↓↓これは左側の窓に対して撮影者が120度の角度から撮影。背景はきれいですが、髪飾りに光があまりあたっていません。撮影する角度を変えるだけで光の当たり方が変わってきますね!
EVをプラス補正する、マイナス補正するってどういう意味?
EVをプラス補正する、マイナス補正するとはどういう意味でしょうか?
EVをプラス補正:EVをプラスの値にすると光をたくさん取り込んで明るく撮影できます。
EVをマイナス補正:EVをマイナスの値にすると取り込む光を少なくして暗く撮影できます。
室内撮影の場合は薄暗いので、プラスに補正することが多いと思います。プラスに補正するとその代償としてシャッタースピードが遅くなり、手振れしやすくなりますが、シャッタースピードが80を下回らなければ私の経験上ぶれない写真が撮影できます。(今回は露出+1にしたときにシャッタースピードが320、露出+2にしたときにシャッタースピードが125になりました。静物を撮影するには全く問題のないシャッタースピードでした。)
EVはカメラの液晶画面のどこにある?
EVを確認するときはカメラの液晶の赤丸部分(写真参照)をみてくださいね!現在はEVがプラス2になっています。(ファインダーを覗いて撮影する場合はファインダーを覗いて見える画面の下部に小さく書いてありますよ。)
緑の丸部分は今は何も表示されていませんが、撮影するときにシャッタースピードが表示されます(最低80くらいはほしいです)。青丸はISOです。ISOを上げすぎると画像があれますが、ISO400は許容範囲です。(私の場合は写真は売り物なので、厳しめにみています。インターネット上でアップするだけの写真であれば、画像が荒れていても目立たないのでもっとISOを上げても全然構いません。)
自然光で撮影するときの注意点
自然光は刻々と変化するため、自分が動いたり、被写体を動かしたりして試行錯誤して行わなければいけません。
午後になると光が黄色くなり、写真も全体的に黄色っぽくなります。
日が沈んできて薄暗くなるとその日の撮影はもうできません。
あと、曇りの日は光によるコントラストがほとんどでないので、のっぺりした面白味のない写真になります。こういう日はストロボを使った方がよいですね。
【最後の手段】暗く撮影してしまった場合は写真補正ソフトで修正
なるべく最初からきれいに撮影したほうがいいですが、暗い写真になってしまった場合は写真の補正ソフトで修正してください。
明るさの修正だけだったら、カメラ会社の無料の補正ソフトでできますよ。
私自身はAdobeのlightroom(基本的に有料)を利用しています。こうした補正ソフトの機能はだいたい似ていますので心配しないでください。「露光量」のみの補正で十分明るくなります。ソフトで補正する場合ですが、jpeg画像を補正すると画質が悪くなるので、なるべくRAW画像を使ってください(一眼レフやミラーレスカメラの人はRAW画像を編集できます。)
↓↓元の写真
↓↓補正ソフトで「露光量」のみ補正するだけでこんなに明るくなります。
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