iDeCoは老後資金を作るためだけにある国の投資制度と思っているなら、考えを改める必要があります。現役世代にとって、iDeCoは住民税や所得税を減らす節税手段でもあるのです。収入別にどれだけ節税できるかシュミレーションしてみました。結果をみたら、税金を払っている人ならiDeCoを始めたくなるはずです。
これから始める人に朗報ですが、以前は口座管理料として金融機関(銀行及び証券会社)から毎月数百円とられていたのですが、最近はゼロ円の証券会社が多くなりました(SBI証券、楽天証券など)だから、毎月のコストを気にせず運用できますよ。
知らぬは損!iDeCoの驚くべき節税効果。運用利益より節税効果の方が高い!?
iDeCo(個人型確定拠出年金)の年24万円の掛け金で年間7万円超の税金が返ってくる!って聞けば、エッ、そんなに返ってくるの!?と思いますよね。
これは毎月2万円の掛け金を支払っている年収700万円の、扶養家族がいない人の試算です。ダイヤモンド・ザイ2017年6月号によると、年収500万円~700万円台の人であれば、扶養家族のいない人の方が節税額が大きくなります(これは2020年でも同じです。のちほどシュミレーションしてみます。)
そして、この年収700万円の扶養家族のいない人の節税率は、扶養家族が1人いる人の20.2%と比べて、30.4%と高くなっています。
扶養家族の有無による節税率の差は年収400万円まではないのですが、年収500万円~700万円までの人であれば、扶養家族なしの人の節税率がより大きくなります。
(年収が800万をこえると節税率はまた同じとなります。)
iDeCoでは、掛け金分の所得税と住民税が全額控除されます。
これがiDeCoの「節税」効果です。
この節税額を知りたい人は、ろうきんの公式サイトの
でシュミレーションできます。
iDeCoの節税効果:年収300万。
扶養家族なし、掛け金月12000円
この条件であれば、所得税7300円、住民税14400円の合計で年間21700円が節税できます。
扶養配偶者有り、子供有りなどの場合はどうなる?(ここでの子供は扶養義務のある子どもの意味です。)
この場合は、①扶養配偶者ありの場合、②扶養配偶者と子供一人(又は子供二人)がいる場合も同じ節税額です。
同じ条件で、掛け金月23000円にすると
扶養家族なしの人は、所得税14100円、住民税27600円、合計で年間41700円が節税できます。
配偶者有り、子供有りなどの場合はどうなる?
この場合、①扶養配偶者ありの場合、②扶養配偶者と子供一人がいる場合も同じ節税額です。ただし、③扶養配偶者有り、子供二人になると、節税額は年間16600円と低くなります。
iDeCoの節税効果:年収400万
扶養家族なし、掛け金月12000円
所得税7300円、住民税14400円、合計21700円が節税できます。
扶養配偶者有り、子供有りなどの場合はどうなる?
①扶養配偶者あり、子供なしの場合、②扶養配偶者あり、子供一人ありの場合も節税額は同じ。年収300万円の人と違うのは、年収400万の人は、③扶養配偶者有り、子供二人の場合も同じ節税額というところです。
扶養家族なし、掛け金月23000円
所得税14100円、住民税27600円、合計41700円が節税できます。
配偶者有り、子供有りなどの場合はどうなる?
①扶養配偶者あり、子供なしの場合、②扶養配偶者あり、子供一人ありの場合も節税額は同じ。③扶養配偶者有り、子供二人の人もほぼ同じ節税額で100円低いだけです。
扶養家族有りと無しで節税額に明確な差がでる年収500万。扶養家族なしに有利になるライン
配偶者なしの独身、掛け金月23000円
所得税28200円、住民税27600円、合計55800円が節税できます。
配偶者有り、子供有りなどの場合
①扶養配偶者あり、子供なしの場合の節税額は43100円。
②扶養配偶者あり、子供一人ありの場合及び③扶養配偶者有り、子供二人ありの節税額は、41700円。
ここまでで、扶養家族がいてもいなくても、iDeCoが現役世代の節税に貢献できるということは分かったと思います。
iDeCoに加入している人は老後資金を作るだけでなく、毎年の節税までできてしまうのです。
iDeCOで節税の恩恵を受けている人と受けていない人の10年後
年収400万円の人で月12000円の掛け金をかければ、年間21700円が節税できましたよね。
つまり、10年で21万7千円のちがいがでてきます。掛け金が大きいとその差はさらに広がります。
逆にiDeCoをしてはいけない人とは
iDeCoでは投資したお金を60歳まで引き出せないため、生活費に余裕がない方や、すぐに大きなお金がいる方は見送られた方がよいでしょう。
それでも、老後資金の形成という意味ではこの引き出せないということが、強制力となり貯蓄を促します。
また、住民税と所得税の節税分と運用益が非課税になることから、ダブルの節税ができておいしいのです。
余裕資金があるのであれば、使わない手はないでしょう。
雑誌ダイヤモンド・ザイによると、「確定拠出年金で積み立てたお金は、何があっても守られる。もし自己破産しても没収されることはない。」とのこと。
専業主婦(主夫)に節税メリットはないけれど・・・・
現在税金を納めていない専業主婦(主夫)の方にはこの住民税と所得税の節税のメリットありません。
では、専業主婦(主夫)がiDeCoに加入する意味はあるのでしょうか?
ただ、今は専業主婦でも将来働きに出る可能性は高いですよね。
iDeCoは原則20歳~60歳までの人しか加入することができません。
運用が長期になるほど資産形成には有利になるので、今でこそ住民税と所得税の節税メリットはありませんが、家計がそこまで苦しくなければ早いうちに加入しておいて長期運用するのはありだと思います。
運用益は非課税になる(=運用で増えた分のお金に20%の税金はかからない)のでやはり節税のメリットはあります。
もし、60歳まで引き出せないのがどうしても嫌だと言う人には、平成18年1月からスタートしたつみたてNISAをオススメします。
こちらは20年間の長期運用が可能で、いつでも引き出し可能です。また、iDeCoと同じく低コストな投信がそろっています。
投資商品が怖い人には元本確保型商品もある
投資で損をしたくないという人には、元本が確保されない投資商品だけではなく、元本が確保される(預けたお金がマイナスにならないということです)商品である定期預金も選べますので、安全性の高い運用ができますよ。SBI証券でいうとあおぞらDC定期(1年)です。
元本確保型商品でも掛け金分の所得税と住民税の節税効果を得られます!
iDeCoの証券会社はどこがオススメか
現在、私はSBI証券で、オットは楽天証券で運用をしています。
大体この2証券を勧める方が多いです。以前は断然SBI証券がよかったですが、今は総合的な使いやすさから楽天証券がSBI証券を上回った感じを受けています。この2証券であればあまり悩む必要もないかと思うのですが、2022年現在ですと、私は楽天証券をより推しています(私は楽天証券は株取引で使用しています)。
特に女性は、楽天市場で買い物する方が多いので(楽天は主婦層の支持が厚い)、楽天証券により親しみを感じると思います。私もポイント投資をしているので、楽天証券は使っています。生活密着型でおすすめです。また、楽天証券のよいところは投資教育に熱心で、楽天の投資学習サイト「トウシル」は勉強になりますよ。iDeCoは対象外ですが、つみたてNISA口座であれば楽天のクレジットカードで支払いできるので、ポイントもたまりますね。
SBI証券はよりビジネスライクな感じです。事業拡大に余念がない証券会社で「やり手」な会社という印象があります。
サイトの使いやすさですが、正直いうと最初はどちらもわかりにくいと思います。情報が多すぎるのでしょうがないのですが。
証券口座を開くときはポイントサイトを使ってポイントをゲットしよう
口座を開くときは、できればポイントサイト(お小遣い稼ぎサイトといわれるサイトでポイ活に欠かせないサイトです。)を経由した方がお得ですよ。何千円もポイントがもらえることがあるので。そのポイントはAmazonギフト券や楽天、dポイント、auPayギフトカードなどここに書ききれないほど多くの交換先がありますので、ご心配なく。
iDeCoの口座をどの証券会社にするかは後から決めればよいので、気になる証券会社の口座をいくつか開いておいて後から加入するという手もあります(iDeCoの口座は一般の証券口座とは別です!)一般の証券口座開設や維持にお金はかかりません。
ポイントサイトで証券口座のキャンペーンをやっている時期に口座を開けばお得です。私も過去にポイントサイトを経由して証券口座を開くだけで、5800円分のポイントをもらえました(その口座は株式投資用に使用しています)。
ポイントサイトも3つほど開いておくのがよいです。サイトによってやっているキャンペーンやポイントが違います。一番高いポイントを提示してくれるところを選んでくださいね。
私のお勧めのポイントサイトは下の3つです。
私は個人的にモッピーが好きですが、ハピタスもよく使います。一般的にライフメディアが一番バランスが良くおすすめです。この他にもGMOがやっている「ポイントタウン」もありますが、ポイント率が低いのでここには載せませんでした。
ポイントサイトって何?と思った人は、ポイントサイトの特徴をまとめた記事があるので読んでみてください。